- 商品番号
- CDR129
- 原盤LPのプレス地域・レーベル
- イギリス CAPITOL
- 原盤LPのレコード番号
- CTL 7026
- 作品名
- シベリウス:Vn協奏曲Op.47
- 演奏者
- カミラ・ウィックス(vn)S.エールリング指揮ストックホルム放送so.
- 原盤LPの記録形式・盤サイズ・枚数
- モノラル 12インチ
- 価格
- 1,080 円 (税込)
- コメント
- 紫/金内溝F,折返紙,英オリジナル,’52年2月モノラル録音
北欧の華・ウィックス
圧倒的な知名度を持つ録音を1つ残しながらも、その後に消えてしまったヴァイオリニストがいる。カミラ・ウィックスその人である。1928年、米国ロングビーチ生まれ。ノルウェー人の父を持つ。10代からソリストとして活躍した。24歳の1952年2月18日、スウェーデン・ストックホルムで入れたシベリウスのヴァイオリン協奏曲が唯一の正規録音。'50年代後半以降は家庭に入り、録音活動から遠ざかる。なお、米国では1985年頃まで演奏活動があり、CDなどで聴くことが出来る。早世したヌヴーと同様、ウィックスもまた1枚だけの超有名録音を残した点で伝説化したようだ。この録音の当時87歳だったシベリウス本人からも、同曲の「最高の解釈者」と絶賛された。彼女は1946年にもカーネギーホールで同曲を演奏し、成功を収めている。熱い歌心と、余計な作為を感じさせないフレージング。技術的にも極めてスムースで、全体に流れる熱い想い。何より北欧の風景がイメージされる。人知を拒絶する大自然の厳しさと、営みを絶やさぬ人間の体温との両方が同時に表現されていると感じる。そして大量の録音を持つ大物ヴァイオリニストには出せない初々しさに聴き手は反応する。そのような演奏者の資質は、音に乗って確実に伝播するからだ。今回はDECCAプレスの英国盤を使用。RIAAカーブ補正済。目立つキズは無い。