- 商品番号
- CDR093
- 原盤LPのプレス地域・レーベル
- フランス ERATO
- 原盤LPのレコード番号
- EFM 42032
- 作品名
- バッハ:Vcソナタ2番,トリオ・ソナタ
- 演奏者
- E.パスキエ(vc)L.ブーレイ(cemb)
- 原盤LPの記録形式・盤サイズ・枚数
- モノラル 10インチ
- 価格
- 1,080 円 (税込)
- コメント
- 緑白竪琴F,折返ツヤ,1950年代中期パリ録音,1950年代発売,モノラル録音・イコライザー・カーヴ補正済,10インチ25cm盤オリジナル
バッハのVcソナタ、原曲Gambソナタはバッハが幸福であり、創作においても器楽・室内楽の傑作がまとまって生まれた1720年頃のケーテン時代であり、VnとVcのソロ組曲、Flソナタ、Vnソナタ等と時を同じくする。Vnソナタが6曲(+4曲)あるのに対し、Gamb(Vc)ソナタは3曲。モーツァルトがVcソナタを完成させなかったことからも考えられるように、バッハと言えども簡単に大量生産できるカテゴリーではなかったようだ。この曲、1950年代モノラル期からいくつかの名演が存在し、gambを使った録音とVcに分かれるが、モノラル期に名演が出尽くした感がある。Vcで演奏されたものには、ナヴァラ、トルトゥリエ、ヤニグロ、カザルス、シャフラン、グリーンハウス、フッフロ等選択肢は多いが、1950年代中頃、10インチ2枚で発売されたエティエンヌ・パスキエの録音は、その雰囲気において最も晴れやかなケーテン時代を感じさせるものであり、瞑想的であり、遠くを見つめるような穏やかなバッハ本人の眼差しを強く感じる。良い意味で抑揚を抑え、思索の森の中へ入ってゆける薄い靄が上手く作用した演奏で、こういう高等技術は狙ってできるものではなく、エティエンヌの意識の中の何かが時を越え、バッハとシンクロしたかのような超時性を捉えた優秀な録音である。余白のトリオ・ソナタにはP.ドゥカン(vn)も参加。深く心に残る録音。イコライザーカーブ補正済。特筆すべきキズは無い。